僕がThe Designers Republic(以下TDR)を知るきっかけとなったのは、1995年に発売された『WIPE OUT』というPlayStation用レースゲームソフト。
その独創的なパッケージデザインはもちろんのこと、ゲーム内のインターフェイスやカーデザインなど、レタリングをはじめとした全てのデザインワークが衝撃的で、20年以上経った今でもワクワク感がとまらないほどです。 ※なぜかディスクがなくなってて、パッケージとおまけのステッカーだけ保管してます(笑)
TDRは、1986年にグラフィックデザイナーのイアン・アンダーソンがイギリスのシェフィールドで設立。
音楽が大好きなイアンが、地元シェフィールドのアーティストのレコードやCDのジャケットデザインを中心に活動していたところ、評判が評判を呼び、後にはイギリスのみならず世界的な大物アーティストたちのデザインまで手掛けるようになります。
そんなこんなで破竹の勢いで、世界を舞台にデザインワークを展開することになるのですが、いかんせん少数精鋭の小さなデザイン事務所。世界の巨大な企業に翻弄されてしまい、現場でのデザインワークから徐々に代理店業へとシフトせざるを得なくなったようです。
その後の詳しいことはよく分かりませんが、イアンの理想と会社の立ち位置が大きく乖離していったのは想像に難くありません。結局最後には世界的な恐慌も手伝って、2009年に倒産というシナリオを描いてしまいました。
しかし、イアンを筆頭に10人にも満たなかった『天才的なセンスを持ったデザイナー集団』の仕事ぶりに魅せられたフォロワーたちは、今でも世界中の至るところにたくさんいるはず。ちょっとググってみたら、イアンのTwitterも出てきましたし、TDR特有のレタリングも今なお健在だったのはファンとしても嬉しい限り。彼には一生TDRの名前を掲げてデザイン活動を続けてもらいたいです。
イアンのTwitter→ 『ian anderson @ianTDR』
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